どこで検査を受ければいいのか

基本的には、病院の産婦人科や専門のクリニックなどを受診する必要があります。男性の場合は、泌尿器科で精液検査などを受けることが可能です。

 

病院選びのポイント

  • 女性側の年齢が若く、妊活期間が短い場合は「婦人科」へ
    とりあえず、検査だけが目的という方の場合も、「婦人科」やレディースクリニックで探してみましょう。
  • 女性側が30代後半以上の場合、不妊専門の病院やクリニックへ
    不妊原因が見つかった場合、検査だけでなく、治療も可能な病院の不妊外来や不妊治療専門のクリニックもあります。
  • 検査から出産まで同じ病院を利用したい場合は「産科」のある病院へ
    「産婦人科」と書かれている病院でも、分娩ができない産婦人科もあるため、お気をつけください。
  • 不妊が心配な場合、「産科」がないところを選ぶ
    妊婦さんや赤ちゃんを目にする機会が減るため、人によってはストレスを感じにくくなるかもしれません。
  • 高度不妊治療(体外受精・顕微授精)を行っているかどうか
    治療も視野に入れる場合、体外受精や顕微授精を実施しているか、もしくは提携病院で検査してもらえるかどうかについてもチェックしておきましょう。
  • 不妊治療の専門医がいるかどうか
    得意分野は医師によって異なります。HP等で医師の専門を調べるようにしましょう。
  • 最新の医療機器や優秀なスタッフが揃っているかどうか
    治療に使用する機器や薬剤等は病院やクリニックによって異なります。最新の医療機器を使用しているかどうかについても要チェックです。
  • 女医がいるところを受診したい
    診察で女医の医師を希望する場合、ホームページ等であらかじめ確認しておきましょう。
  • 担当医制や先生が1人のところを選ぶ
    大学病院や総合病院などでは、医師の数が多いため、診察の度に医師が変わるケースがあります。コミュニケーションが苦手な方は、担当医制の病院やクリニック、1人の医師が診察を行っている所を受診しましょう。
  • 通院のしやすいところを選ぶ
    検査の後、不妊治療が始まると、何度も足を運ぶ必要があります。病院までの交通機関や駐車場の確保、所要時間についてチェックしておきましょう。通院のしやすさは重要なポイントです。
  • 夜間や日曜日でも診察できるかどうか
    病院によっては、夜診や日曜日に診察が可能なところもあります。仕事で忙しくて時間の確保が難しいという方は、この点も重要なチェックポイントです。
  • 病院やクリニックの評判は?
    大まかな特徴や治療方針はクリニック等で異なります。本や雑誌、インターネット等で評判や口コミ情報をチェックしましょう。
  • 料金システムが分かりやすいかどうか
    きちんとした料金体制かどうかも重要です。
  • 治療に関する説明をきちんとしてもらえるところを選ぶ
    治療内容や使用する薬剤などについて、しっかりとした説明があるかどうかもチェックです。
  • 勉強会や講習会に参加する
    不妊治療を行っているクリニックの中には、勉強会や講習会等の集まりを実施しているところも多いです。妊娠や不妊、不妊治療についての知識を深めることが可能です。また、個人的に気になることや疑問について質問・相談することもできます。
  • 病院選びは夫婦(カップル)で決める
    不妊治療は女性中心になりますが、夫婦での治療になります。お互いが同じ情報を共有し、理解し合うことが重要です。病院選びはご夫婦で行うようにしましょう。男性も一緒に検査してもらえるか、もしくは提携病院で検査してもらえるかどうかも重要です。
  • 自分の目で、自分に合いそうな先生をみつける
    医師と実際に会って話をして、自分たち夫婦の身体を任せられるかどうかを判断しましょう。治療方針を複数パターン提案してもらえるかどうかはとても大切です。「この先生なら任せても大丈夫」という病院を探して、通院するようにしましょう。「この先生とはちょっと・・・」という場合は、他の先生を当たってみるのも一つです。

 

検査の項目は?

女性側

一般的な検査

ほとんどの方が受ける一般的な検査です。

検査項目 検査の内容
内診・経腟超音波検査 婦人科診察室の内診台でおこないます。子宮・卵巣で、おして痛いところがあるかどうかを見ます。
細い(直径約1.5~2cm)超音波プローブ(探触子)を挿入し、子宮筋腫・卵巣のう腫・子宮内膜症などの異常がないかを確認します。
子宮卵管造影検査 X線造影室で行います。X線による透視をしながら子宮口から造影剤を注入、子宮の形や卵管の詰まり具合を調べます。
人によっては痛みを伴う検査です。検査後、卵管の通りが良くなり、自然妊娠する確率が上がることも。
頸管粘液検査 排卵が近づくと頸管粘液の性状がかわり、精子が体内に入りやすくなります。この頸管粘液の変化を確認する検査です。
血液検査 外来の採血室で採血し、ホルモン検査や糖尿病など全身疾患に関係する検査を行います。
ホルモン検査では、女性ホルモン・男性ホルモンや卵胞刺激ホルモン・黄体形成ホルモン、プロラクチンや甲状腺ホルモンの検査も行います。
ホルモンは月経周期によっても変化するため、月経期・黄体期などに分けて検査します。AMH(アンチミュラー管ホルモン)検査では、卵がどれくらいあるのかや、卵巣年齢を知ることができます。
フーナーテスト 性行後12時間以内に頸管粘液を採取して、どれくらいの精子がいるかを確認する検査です。
精子の運動性や頸管粘液と精子の相性などをチェックするとともに、抗精子抗体のスクリーニング検査にもなります。フーナーテストについては、「フーナーテスト(ヒューナーテスト/性交後試験)について」で解説します。

 

特殊な検査

上記の一般的な検査を受けた後、疾患が疑われる場合等に受ける特殊な検査です。

検査項目 検査の内容
腹腔鏡検査 へその部分からカメラをいれてお腹の中を観察します。手術室で全身麻酔をかけて行われます。
骨盤内臓器の状態が確認でき、子宮内膜症や卵管周囲の癒着など、未発見の不妊原因がわかることがあります。
卵巣嚢腫、子宮筋腫の切除や、多嚢胞性卵巣症候群の治療(卵巣多孔術)を行うこともできます。
子宮鏡検査 卵が着床する場所を直接観察する検査で、麻酔をかけずに行うことが多く、外来でも可能です。
ポリープや筋腫などの腫瘍性病変や内腔の癒着などの確認ができます。
MRI検査 磁場を用いてCT検査のように体の断面像を撮ることがで、子宮や卵巣形態の詳細な情報が分かります。
子宮筋腫や子宮内膜症病変の診断に有用で、卵管水腫など他の不妊原因となる疾患を見つけることもできます。

 

男性側

専門の泌尿器科の中には、精精室が準備されているケースもあります。

精液検査

受診された男性が受ける一般的な検査です。量や濃度、運動率、運動の質、精子の形態、感染の有無などを検査します。精液は、2-7日の禁欲期間を空けて採取します。

院内で採精する場合と自宅で採精したものを持ち込む場合があります。自宅採精の場合、精液を20℃から30℃程度に保って、2時間以内に検査するようにします。

検査結果はその日の体調等で変化するため、悪い結果が出た場合でも、再度検査をして問題ないとされることもあります。

精液検査の正常値

検査項目 下限基準値
精液量 1.5ml以上
精子濃度 1500万/ml以上
総精子数 3900万(一回当たり)
前進運動率 32%以上
総運動率 40%以上
正常精子形態率(厳密な検査法で) 4%以上
白血球数 100万/ml未満

 

泌尿器科的検査

精液検査で疾患が疑われる場合等に実施されます。

検査項目 検査の内容
診察 不妊症関連の病気の既往の有無、勃起や射精などの性生活の状況を問診します。
さらに、睾丸の診察、精巣サイズの測定、男性不妊症の原因として最も頻度の高い精索静脈瘤の有無などの触診も行います。
内分泌検査 血液中の、男性ホルモン(テストステロン)や性腺刺激ホルモン(LH、FSH)、プロラクチンなどを検査します。精液異常の原因を探すことができ、勃起障害や射精障害がある場合にも必要な検査です。
染色体・遺伝子検査 精子数が極端に少なかったり、無精子症の場合、染色体検査や遺伝子検査をすることがあります。染色体の軽微な変化や遺伝子異常が、精子形成障害につながります。また、精巣内精子採取術(TESE)などの治療の可能性を検討するうえでも重要になります。
特殊な検査 精子機能検査、MRI、精巣生険、勃起能力検査など、病状に合わせて検査を実施します。

 

 

初診から検査までの流れについては、「初診から検査、治療開始までの流れ」で紹介いたします。